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キャリア・コンサルティングの起源
キャリア・コンサルティングの起源は、20世紀初頭に職業選択の自由を背景に展開されたパーソンズの『職業指導運動』です。当時、アメリカは産業革命によって人々の仕事の環境や生活環境が劇的に変化し、都市部は海外からの移民や地方に住む人々の流入で溢れ、貧富の差が拡大している時代でした。1901年に移民の支援を目的に、ボストン市民サービス館が創設されました。そこで活動していたパーソンズは定職につくまでに何度も転職を繰り返す若者の問題を、技能だけの問題ではなく、場当たり的な職探しが多くの失敗の原因であることだと気づいたのです。
職業選択理論
米国の心理学者であるジョン・L・ホランドが提唱した理論です。自分の性格特性と一致する環境で仕事をすることで、より安定した職業選択ができ、満足度が高まるというものです。特定の環境にいる人は類似した性格特性と性格形成過程を示す人が多いことから考えたものです。個人の行動、キャリア形成は性格特性と環境との相互作用によるもので、個人も環境も六つの類型に分類でき、個人は自己実現の可能性が高く、納得できる環境を求めて職業選択をすると主張しています。
自己概念
自己概念とは、簡単に言うと「自分自信をどのように捉えているか」ということです。スーパーによると、私たちは誰でも「自己概念」を持っており、その自己概念とは、「自分は何者であるか」「どういう存在であるか、」という自己イメージのことで、もう少し具体的に言えば「自分は何が好きで、何が嫌いか」「どんなことをしていると楽しいと感じる人間であるか」「自分は引っ込み思案である」などといったことです。この自己概念は「自分をどのように見るか」「自分はどうありたいか」「他人は自分をどう見ているか」を融合してできていると考えます。
計画された偶然の出来事
スタンフォード大学のジョン・D・クルンボルツが発表した「プランド・ハップンスタンス理論」のことです。乱雑に言うと、予期せぬ出来事も、積極的・肯定的に捉え、好奇心・持続性・柔軟性・楽観性・冒険心を持って行動をすれば「計画された偶然の出来事」が起こるという理論です。
キャリア・アンカー
米国の組織心理学者シャインは、組織と個人の関係からキャリアを考え、「キャリア・アンカー」という考え方を提唱しました。「キャリア・アンカー」とは、キャリアを選択する際に最も大切な(どうしても犠牲にしたくない)価値観や欲求のことで、周囲が変化しても自己の内面で不動な(これだけは譲れない)ことをいいます。

キャリア・カウンセリングとは

一般的には「キャリア・カウンセラー」や「キャリア・コンサルタント」、あるいは「キャリア・アドバイザー」などと呼ばれている人が、就職を希望する人に対して、さまざまな相談支援を行うことを「キャリア・カウンセリング」としているようですが、実際は様々な見解の相違があるようです。

これはあくまでも、私の体験と他の人から聞いて結論づけた個人的見解ですが、「キャリア・コンサルタント」と「キャリア・カウンセラー」と「キャリア・アドバイザー」は明らかに違うと思います。

例えばハローワークや人材バンクなどの職業紹介窓口で働いている人は「キャリア・コンサルタント」で、「キャリア・カウンセラー」ではありません。彼らは一応簡単に話を聞きますが、短い時間で業務をこなさなければならないこともあってか、就職先を紹介することや説明などの事務的対応に時間をかける比率が高いようです。時間をさいて相手の話をじっくり聴くことは、難しいように見受けられます。「キャリア・カウンセリング」ではなく、少しばかり傾聴の姿勢がある「ご用聞き」です。

実際、私が予約して相談に行ったときの担当者は、私が少し話しただけで、本人の経験で指導したがる人が多く、対話というより指導(ティーチング)のような感じでした。話す量が、相談者の私より相談員の方が圧倒的に多かったです。

人材派遣会社の担当者においてはもっと顕著です。足場を派遣先の会社に置いているせいなのか、面接では一応聞いている振りをしていますが、カウンセリング・マインドを持って対応しているとは思えなかったです。本音は派遣先の会社の意向に沿うことしか考えていないようです。「キャリア・カウンセラー」でも「キャリア・コンサルタント」でもない、まさに「キャリア・アドバイザー」です。

「キャリア・カウンセリング」に一番近いものは、再就職支援会社(アウトプレイスメント)の相談支援です。本格的なスキルを身につけている人が多く、しっかり傾聴してくれますし、コーチングなどのスキルを使って相談者が前進できるように支援してくれます。気になる点は、整理解雇する予定の大企業が取引先になっているところが多いらしく、個人を相手に契約し、相談を受け付けてくれるところはあまりないようです。受け付けてくれたとしても相談料金が非常に高いので、少し敷居が高く、中小企業に勤めている人にとっては、あまり馴染みがないところです。

結局、相応の対話スキルを持って傾聴し、問題解決や人生全般のことを一緒に考えてくれて、なおかつ適当な料金で「キャリア・カウンセリング」をしてくれるところとなると、個人で運営している所が一番良いと思います。個人のコーチやカウンセラー、セラピストがオススメです。

厚生労働省による「キャリア・コンサルティング」の定義

「個人が、その適性や職業経験等に応じて自ら職業生活設計を行い、これに即した職業選択や職業訓練等の職業能力開発を効果的に行うことができるよう、個別の希望に応じて実施される相談その他の支援」(厚生労働省ホームページより)